PC-9801USという機体


PC-9801USという機体

PC-9801USとは

PC-9801US(以下US)とは、PC-9801Uから続くコンパクトPCシリーズの最終機種です。発売は1992年7月、同時期に無印9821が出てしまったため、影が薄くなってしまった薄幸の機種でもあります(^^;
それでも、98最後のコンパクトデスクトップとして、一部マニアの間では伝説になっています(多分)

性能としては、98ノートの9801NS/EにFM音源とCバスをくっつけたようなものです。ノートではどうしても拡張性が限られてしまいますが、USでは「気休め程度に」パワーアップができます(後述)。でもまあ、ココに紹介するような改造をしたところでメモリ周りの速度が完全に終わってるんで、Win95でも入れようなら素敵な世界を堪能できるでしょう(汗)

PC-9801USの基本仕様
CPU Intel 386SX 16MHz
バス仕様 8MHz系 CPU内部32bit/外部16bit
メモリ 標準1.6MB 最大14.6MB(2MBは61SIMMで内部増設可)
FDD 1.2MB 3.5インチFDD 2基
HDD なし/40MB/80MB 最大528MB(ただしBIOS上では最大80MB)
シリアル 最大9600bps(改造を行えば38,600bpsまで可能→5MHz改造)
パラレル セントロニクス準拠のアンフェノールフルピッチ14ピン
CRT出力 D-Sub 15ピン アナログRGB 640x400 4096色中16色同時発色
その他1 拡張バス(Cバス)2基 FM音源(PC-9801-26k互換)
その他2 外部FD端子装備、メモリカード専用スロット装備

平凡っていやあ、平凡な性能かもしれない。USはDA譲りのソフトウェアディップスイッチ機能を持っているので、起動時かHELPキーを押しながらリセットすると設定メニューが開きます。マニュアルとにらめっこしながらディップスイッチいじってた頃に比べれば・・・。

ちなみに、94年頃発売機種にまでついているV30エミュレーション機能ですが、このUSではメモリに多大なウェイトをかける方式のソフトウェアエミュレーションなので、V30専用のソフトは動かないと思います。まあV30専用のソフトを見つけるのも大変ですけどね。

ついでに、うちのUSの最終仕様(笑)
CPU IBM 486SLC2 50MHz@56MHz駆動(28MHzx2)+Cyrixコプロ
(29MHzのオシレータ使えば、もしかしたら58MHz駆動できるかも)
バス仕様 5MHz系 CPU内部32bit/外部16bit
メモリ 内部増設3.6MB+PIO-SB34-4MB(セカンドバス用Cバスメモリ)
メモリカードPIO-98NT(I/O DATA) 8MB=14.6MB
FDD 1.2MB 3.5インチFDD 2基
HDD 540MB(今は懐かしいAMI Ware使えば4.3GBまでいけるらしーが)
シリアル 内部 最大38,600bps/外部921.6kbps(RSA-98III)
パラレル セントロニクス準拠のアンフェノールフルピッチ14ピン
CRT出力 D-Sub 15ピン アナログRGB 640x400 4096色中16色同時発色
(640x480/800x600/1024x768/1280x1024 MAX 16M色(GA-98NB2))
Cバス SLOT1:GA-98NB2+PIO-SB34-4MB/SLOT2:SC-98II+SecondBus86
外部増設 5インチFDD/2GB SCSI-HDD(I/O DATA)/230MB MO(OLYMPUS)
10倍速 SCSI CD-ROM(PLEXTOR)/10.4液晶ディスプレイ(PC-KP511)
基本ソフト MS-DOS 6.2/Windows3.1/Windows95(突撃用(笑))

8MHz系を5MHz系に切り替えた上でクロック分離作業済み、元の386SXをIBM486SLC2に直接張り替えて、CPUの上にヒートシンクを貼っています(結構発熱するんで、空冷も考えておかないと<ファン取り付けるスペースも電源取るところも無いですが(汗))

CPU性能「だけ」見れば、486DX2の50MHzを超えますが、メモリ周りが激遅なので、やはりネイティブ486機には全体的にはかないません。(まるでMATE-Rの足回りはSIMM、CPUだけは最新鋭のTualtin Pentium!!!にそっくりです)

ちなみに、うちのマザーボードではベース28MHzが限界?のようです。少なくとも30MHzのオシレータを挿して起動した時はメモリエラーで立ちあがりませんでした。

ベースクロック22MHzを超えると、メモリカードを認識しなくなるので、起動前にオシレータクロックをスイッチで21MHz/28MHzに切りかえるか(そういう改造してる)、アイオーデータのメモリカードユーティリティーでMS-DOS起動後にRAMドライブとして使うとか方法があります(もちろん、電源切ったら消えますがね(笑))

このIBM486SLC2という石、微妙に厄介なクセがあるんですが、これはまた後の改造講座で・・・

ここに表記されているオシレータの表記は2分周「後」の数字です、本来はその数字の2倍ですので、一応


基本的なパワーアップ法

どこまでを「基本的な」パワーアップにするかは疑問ですが、とりあえずコレだけはやっておきたいと思うことだけ書いておきます。

とりあえず、61SIMMによるメモリ増設だけはしておくことをオススメします。実は今までメモリスロットがCバスにくっついている=内部増設でも速度はCバス並と思い込んでいたのですが、INSPECT(アイオーデータのMemoryServerについている総合ベンチマーク)を走らせてみると、意外や意外、Cバスメモリ比3倍、メモリカード比4倍もの速度差がついてしまったので、やっぱり内蔵メモリは速いなあと思う次第です(笑)、ということで2M増設=計3.6Mは必須でしょう。

次にコプロセッサですが、これは自己満足というか、装着しても利用できるアプリは極少なんで、運良く手に入ったなら手軽なパワーアップ(?)になるかもしれません。ちなみに、20MHzを超えるクロックアップ時には20MHz以上をサポートしたコプロセッサを手に入れておく必要があります(Cyrixなど)

ハードディスクです。できれば540MBモデルを装着しましょう。CバスSCSIを介しての外付けでもいいですが、2つしかない貴重なスロットを1つ潰す上に、せっかくの省スペース性を失うので、出来れば内蔵が望ましいです(といいつつ、後述でSCSIボード装着を推奨してみる(笑))

メモリカードは、、、DOSオンリーとして考えるなら4M程度、手に入るなら16Mとかも良いです。ただメモリカードはV30を搭載した初代ノートのタイミングを元に作られているので、メモリ速度が最遅です(^^; 内部増設メモリはしかり、Cバスのプロテクトメモリにも負ける遅さです。以前、そのメモリカードをRAMディスクに割り当ててディスクベンチマークを計ったことがあるのですが、3.5MB秒というメモリにあるまじき速度(内部増設部は7.1MB秒)をたたき出してくれたので、メモリアドレスを考慮してRAMディスクにしてしまったほうが得策です。
もしもセカンドバス用のCバスメモリーが手に入るようであれば、最大積載の14.6MBも夢ではなくなります(8MBのメモリカードは良く見かけるけど、16Mと24Mは見たこと無いですよ)

ちなみに、メモリカードはクロックアップに弱く、ベース21MHz〜22MHzまでが認識限界のようです(それ以降はメモリチェックを無視される)、まあメモリカードが使える最終型の9801NAでも486SX-20MHzだったんで仕方がないかと。

拡張スロットには、Cバス拡張ボックスを使うという手もありますが、それじゃ、そこらへんのふつーの386機とサイズは違えど「省スペース」という特徴がなくなってしまうんで、既存の2スロットをうまく使います。

まあ、組み合わせは人それぞれですが、自分としてはアイオーデータのセカンドバス規格に思う存分あやかって、SC-98II+SecoundBus86(SecoundBusStar)、GA-98NB+PIO-SB34-4M(サブボードメモリ4M) or RSA-98SB(高速シリアルカード)の事実上4スロット体制がベストです。もちろん今となってはレアの中のレア拡張ボードになってしまったんで(^^; 探すのは大変でしょうが…。

バスマスタボードであるSC-98IIにしたのは、386SXの仕様上16M以上のメモリはどうせ積めないのと、386SXという非力なCPUにSMITなんていうCPU転送のボード挿しても負荷が増えるだけです。
GA-98NBはDOSとWindows3.1でもっともこなれたCL-GD5434を搭載していて、MS-DOS上でのサポートソフトも多いという理由から


パワーアップレベル1〜痛みを伴わない改造改革(ぉぃ 〜

CPU以外のパワーアップは前項で述べたとおりですんで、省略します。今回はCPU周りです。

386SXというCPUは当時高価な386DXのコストダウン版として、また広く広まっている16bitバス設計のマザーボードを効率良く利用するために開発されたCPUです。Intel純正では最大25MHzまで出ていました、性能的には同クロックの386DXの70%くらいの性能です。

で、このCPU、デスクトップもですが、ノートも想定された設計になっていた/ので、今主流のPGA系ではサイズが大きくなりすぎて入らないため、ムカデの足のような100ピンのQFP(何の略だか忘れた(ぉぃ)方式が採用されました。この時点で安易なCPU交換はほとんど不可能になります(というか、当時はまだCPU交換が一般的じゃなかったんですけどね)

他に、外部16bit/アドレス24bitゆえに、メモリが最大16Mまでしか積めないとか制限があるんですけど、たいてい物理的に16Mも積めない構造ですし(笑)、昔の98特有の「14.6Mの壁」(除くH98)があるんで、どーでもいいです(大量にメモリを必要としだしたのはWindows95以降ですから)

最終的には、386DX/486用に関してはたくさんのCPUアクセラレータが各社から発売されましたが、386SX用にはほとんど開発されませんでした(そこにがんばったのがViperで有名なアセットコア社です)

で、US用ともなると、あの入り組んだ構造からさらにアクセラレータの選択肢が少なくなります。さらにCPU製造ロットのBステップ、Cステップなどありますが、USは92年に発売された機体なので、Bステップ品を搭載したものはありません。(この辺はCPUアクセラレータを装着するときのちょっとしたトラブルの元です)、BとCステップの違いは外部からもとのCPUを停止させられるかさせられないかの違いだけです(多分)

CPUの交換ですが、アクセラレータは
エマティ&なにわさんのページの研究発表会=>386SX用アクセラレータで確認することができます。が!
今時、これらの386SX用アクセラレータを中古で探し出すのは結構困難です。またオークションなどでも、熱心な386SX信者(謎)によって、ViperJETでも出ようなら、これが386SX用アクセラレータか?という値段が付きます(半分冗談)

で、個人的には過去にUGTが出していた386SX用アクセラレータ(メーカーに送って改造してもらうタイプ?)がいいんですが(BlueLightningを使って3倍速アクセラレータなんてやってのけたのはあのメーカーだけですし)、すでに倒産して会社が残っていない上に、元々利用者が希少だったために中古市場に出回る確立が低いです(アセットコアViperともども)

だから、今時386SX機を強化したいといっても、アクセラレータ自体手に入りません(オークションやアキバを毎日チェックしないとダメですね)、基本的に痛み(マザーボードの)を伴わないパワーアップはあきらめたほうがいいです(結局その結論かい!)

ただ、286用のアクセラレータは結構市場に出回ったので、これのCPUをひっぺかす(286マザーの仕様上486SLC系やIBM486SLC2を搭載したものが多い)ことで、パワーアップ用の石を手に入れることが出来ます。もちろん、CPUを張り替えることができる技術を習得していることが必須ですが!


パワーアップレベル2〜20MHzまでのクロックアップ〜

で、ハンダゴテを入れる改造法に入ります。ハンダゴテを使いなれていない人はUSの改造は無理です。CPUの交換ほど難儀ではないですが、オシレータのスルーホールを抜くのに根気がいるんで(特に真ん中)。なお、自動はんだ吸い取り機をもっているお金持ちさんはこの限りではありません(ぉぃ

・用意するもの
1:ハンダゴゴテ(20W〜30Wくらいが良い、それ以上は基盤を焦がす可能性がある)
2:ハンダ吸い取り線または手動ハンダ吸い取り器(無いとツラいよ〜)
3:オシレータをソケット化するためのソケット
4:40MHzのクロックオシレータ(小判型の3ピンタイプが望ましい、無ければ4ピンで)

余談:USと20MHzのクロック
USのマザーボードは最初から20MHz駆動ができるように設計されていますが、性能的に9801FS(386SX-20)の差別化のためか、コストダウンのためかは知りませんが、16MHz駆動でCPUも386SX-16MHzです。それを今回の改造で386SX-20MHzにするわけです(1.25倍のパワーアップです)<わずか4MHzのクロックアップですけど、本当に速くなった感じがする

このクロックアップの手法は「ざべ」で紹介され、専門誌にもなりました(今は当然入手困難ですが)、しかし時が経ち、このパワーアップ方法もあまり知られなくなってしまい、自分が掘り出してwebで公開しているわけです(笑)

(拡大640x480)
手順1 刺さってるオシレータを抜く
(元に戻すのが面倒なので、改造後の画像ですがあしからず)

3本足のオシレータのうち、GND(真ん中の足)を固定するスルーホールは穴が狭くてハンダを吸い取る
のに苦労しますが、無理に抜かないようにしましょう。パターンがはがれてしまうと、後々面倒です。

あと、イメージを見る限り、ソケット化してないように見えますが、これは真上から撮っているため
見えないだけで、ちゃんとソケット化されてますんで(汗 じゃないと、今後がすっごく面倒になる

(拡大640x480)
手順2 チップ抵抗の移動(注:改造後)
改造個所がどこにあるのかわからない場合はここを参照のこと

チップ抵抗を7A4→7A7に移動させますこれで、システムクロックが16MHzから20MHzに
8MHz系から5MHz系に切り替わり、シリアルの速度が最大9600bpsから最大38,400bpsに変わります。

20MHzを超えるクロックにする場合でも、このチップ抵抗の位置はこのまま(改造後)です。



パワーアップレベル3〜20MHzを超える!クロック分離作業〜

「クロック分離」という聞きなれない言葉があります。92年の旧9801シリーズから9821A-MATE/9801B-FELLOWになるときに、外部的にはIDEの採用、VGAモードの採用、ローカルバスの採用など目立った大変革の中に、ひっそりと変わったクロック生成機構。これがクロック分離式によるクロック供給です。

そもそも、クロック分離とは、92年の9801FA頃まで付きまとっていた「一つのクロックオシレータで複数のクロックを作り出す」というのを、オシレータを交換しても上がるのはCPUのベースクロックとメモリ周りにしたものです。それまでは、クロックアップでもしようものなら、CPUはおろか、シリアルやFM音源や時計にもクロックアップの影響が出てしまい、特にシリアル接続であるキーボードが使えなくなるのが一番致命的とされました(キーボードのクロックもいっしょに上げるという方法は一応ありますが・・・)

クロックの供給方式は時代と共に進化し、486系では直接オシレータによるクロック供給、またはPLL-ICによる供給がされ、大体2分周(40MHz駆動させるなら80MHzのオシレータを使う)、Pentiumになると、一歩退化して14.318MHzによる分周方式になりました(クロックアップの方法は14.318x4.6=66MHzで14.318MHzの部分をより高いクロックに交換する)

ただPentium系はクロックアップするとPCIバスやUSB、場合によってはFDDや時計にも影響が出るので、やっぱり微妙に退化したなあと思う次第、でもこの現象が起こるのは主にインテル系チップセットだけなんだよね。95〜96年初期頃に98で活躍したVLSI WildCat(通称:山猫)は完全なるクロック分離を実現しています。

ということで、話を戻します。USは旧9801シリーズに属し、当然ながら1つのオシレータから複数のクロックを作り出す方式なので、20MHzを超えるクロックアップは前述のとおり、色々なところに不具合をもたらします。そんなこんなで・・・

メインのUSにおけるクロック分離方法です(長い前置きだった)

・用意するもの(ハンダゴテやハンダ吸い取り系は除く)
1:とにかく細いジャンパー線(耐熱タイプが望ましい)
2:9.8304MHzのクロックオシレータ(長方形または正方形タイプ)

手順1:「ORDER SXCPU」というゲートアレイチップを探す
(コプロソケットの反対側、CPUのすぐ隣にあります)

(拡大336x352)

ORDER SXCPU

手順2:チップの78番ピンを跳ね上げる
(力余ってピンを折らないように、多分もう使わないと思うけどな)

手順3:さっき跳ね上げた78ピンのランドに9.8304MHzのクロックを注入

(拡大296x352)

改造後
5VとGNDは近くのチップあたりから適当にとってください

手順4:完成(わずかこれだけ)

これでクロック分離作業完了です。オシレータソケットに好きなクロックのオシレータを挿して電源を入れてください。デフォルトの386SX-16MHzでは、大体21MHzくらいが耐性限界のようですので、いっしょにCPUの交換をすることをオススメします(そうすれば、少なくともベース25MHz頃までは耐えられるはず)

パワーアップレベル4〜CPUの張り替え交換と電圧降下の作業〜

CPU張り替えです。数ある改造手法の中でもかなり上位に属する難易度を誇ります。失敗するとパターン損傷をかなりの確立で起こします。またピポらなかったときのCPUを元に戻す作業も大変な労力を要します。まあ要するに大変な作業ということです。

まあ、CPU張り替えはコレといって文章で表現できるものではなく、完全にその人の腕に頼るので、その他を・・・


(拡大382x382)

386SX CPU

386SXのデータシート(ピン配置)
1 D0 26 LOCK# 51 A2 76 A21
2 Vss 27 NC 52 A3 77 Vss
3 HLDA 28 FLT# 53 A4 78 Vss
4 HOLD 29 NC 54 A5 79 A22
5 Vss 30 NC 55 A6 80 A23
6 NA# 31 NC 56 A7 81 D15
7 READY# 32 Vcc 57 Vcc 82 D14
8 Vcc 33 RESET 58 A8 83 D13
9 Vcc 34 BUSY# 59 A9 84 Vcc
10 Vcc 35 Vss 60 A10 85 Vss
11 Vss 36 ERROR# 61 A11 86 D12
12 Vss 37 PEREQ 62 A12 87 D11
13 Vss 38 NMI 63 Vss 88 D10
14 Vss 39 Vcc 64 A13 89 D9
15 CLK2 40 INTR 65 A14 90 D8
16 ADS# 41 Vss 66 A15 91 Vcc
17 BLE# 42 Vcc 67 Vss 92 D7
18 A1 43 NC 68 Vss 93 D6
19 BHE# 44 NC 69 Vcc 94 D5
20 NC 45 NC 70 A16 95 D4
21 Vcc 46 NC 71 Vcc 96 D3
22 Vss 47 NC 72 A17 97 Vcc
23 M/IO# 48 Vcc 73 A18 98 Vss
24 D/C# 49 Vss 74 A19 99 D2
25 W/R# 50 Vss 75 A20 100 D1

386SXを張り替えられるCPUとして、CyrixのCx486シリーズとIBMの486SLC2があります(セカンドソースとしてはTIの486XLシリーズなどもありますが)、分類としてはCyrixが内部キャッシュ1KB/TIが8KB、そしてIBMが16KBです。どれもCPU単体としては入手不可能または入手困難ですが、IBM486SLC2はメルコのHRX-C12Q、アイオーのPK-X486S50が使用しており、後者のアクセラレータは割とよく中古で見かけます。今回はコレを使用します。

IBM486SLC2および、AMDの386SX互換CPUなど一部のものはCPUを3.3Vで駆動します。それに対し386SXは5V動作なので、そのまま張り替えて動かしても動くことは動きますが、猛烈にCPUの寿命を縮めるか、動かないか、異常発熱します。これを解消するために、電圧降下作業を行います。

レギュレータ(電圧降下素子)としては、アクセラレータ上に乗ってるので、これをはがしてそのまま利用します。電源ピンはデータシートを見てわかるとは思いますが、Vccのところ、すなわち8,9,10,21,32,39,42,48,57,69,71,84,91,97ピンです。
電源を供給する方法は、CPUの該当ピンをすべて上げて、細い線で空中配線するか、電源パターンをすべてカットして、別のところから3.3Vを供給する手段がありますが、後者はえらく面倒なので空中配線がお勧めです。また、ピン上げしたままCPU貼り付けを行うといろいろと面倒なので、一旦全部ハンダ付けした後、該当ピンを針の先などで慎重に足上げするがよいかも。

まあ、、、CPUのはがす・貼り付けるをサラリと簡単に書いてますが、実際はすごく大変です(笑)

・IBM486SLC2のクセ?
これは、ロット差によるものかもしれませんが、USのベースクロック16MHzの状態では、CPUの張り替えを行って、MS-DOS上でキャッシュコントロールを行っても、倍速動作不能のようです(クロックが低すぎて倍クロック回路が立ちあがらない?)

以前、オシレータを交換する前にCPUを交換して、キャッシュコントロールを組み込み(ハードウェアで倍クロックを行っていない場合は、ソフトウェア側で等速/倍速を切りかえる)を試しましたが、何度試しても組み込みの所でハングアップするため、ためしに等速動作に切り替えてみたら動いたので、多分こうじゃないかと推測しています。

ちなみに、ベースクロックを20MHz〜以降に交換したら、こういう現象は起こらず、やはりCPU側の仕様じゃないかと・・・。


パワーアップレベル5CPUの冷却、クロック切り替えスイッチの製作

これはー、実際のところユニバーサル基盤に2つのクロック(42MHzとより高クロックのオシレータ)を2つ配置して、直列でクロック供給ピンを最短でマザーボードに接続(クロック供給は結構シビアを要求するので短いほうが良い)して、GNDピンも直列接続、VCCピンだけをそれぞれ別に接続して、これを、フロントパネルの仮想V30モードと高速モード切り替えのスイッチを乗っ取り、これに接続して、各種オシレータに電源供給を切りかえることによってクロックの切り替えを実現します。仮想V30モードを必要とするならできない技法ですが。

と、駆け足説明(ぉぃ まあ、次回以降(いつになるかわかりませんが)、写真入りで詳しく説明していきます。