PC-9821Tsという機体


98シリーズ最後のラップトップPC-9821Ts

PC-9821Tsは1993年11月にPC-9821Bシリーズと同時期に発売された、98シリーズ最後のラップトップです。筐体的には、PC-H98Tと外見的にはほとんど同じです(フロントパネル部が微妙に異なる)

性能的に近い機種を探すと、PC-9821Bsに液晶を付けたもの、またはPC-9821Ne2にCバスを付けたもの(どっちかというと後者に近い)です。グラフィックアクセラレータにGL-GD5428を搭載したモデルの一部(MATE-Bシリーズ、Ne2、Ndなど、多分93年11月〜94年7月発売までのA-MATEを除くモデル)は通称「偽9821」と呼ばれ、9821スタンダードディスプレイアダプタが搭載されていないため、9821専用のアプリケーションやゲームは動作しません。

CPUまわりやメモリ速度は486マシンとしては標準的な速度です。Win95も入りますけど、ローカルバス接続とはいえ、グラフィックアクセラレータがタコなんで、9801のCバスにアクセラレータを入れたものと比べかなり遅く、ストレスがたまります(特にフルカラーモードなんて使い物にならない)

PC-9821Tsの基本仕様
CPU Intel 486SX 33MHz(486DX2 ODPにてアップグレード可)
バス仕様 5MHz系 フル32bitバス仕様
メモリ FDDモデル 3.6MB/HDDモデル 5.6MB 最大公称値35.6MB/37.6MB
実際には69.6MB/71.6MB(JEDIC SIMM仕様 ドータボードが必要)
FDD 1.44MB 3.5インチFDD 2基
HDD なし/120MB 最大528MB(エンハンスドIDE非対応)
シリアル 最大38,600bps
パラレル フルセントロニクス・アンフェノールハーフピッチ36ピン
CRT出力 D-Sub 15ピン アナログRGB 640x400 4096色中16色同時発色
Windows3.1/95使用時640x480/1024x768 最大16M色(CL-GD5428)
LCD出力 9.5インチTFT液晶 640x480 最大256色表示 それ以外はCRT接続
その他1 拡張バス(Cバス)2基、ノート用ハードディスクスロット、FM音源なし
外部FD端子、外部CRT端子、メモリ増設スロット、マウスは丸ピン
その他2 分離型ラップトップ専用キーボード装備、外部FDD、シリアルポートは
ハーフピッチ50ピン(FDD)、ノート用コネクタ(シリアル)

なんか、微妙に中途半端な機種です。一応CPUアップグレードを考慮はしてあるのですが、物理的、放熱的に486DX2-66MHz以上は「普通の方法では」アップグレードは不可能です。

またメモリ増設に関しても、PC-9821TS-B01というメモリドーターボードが必要です。同時期のドーターボードが必要なMATE-Aシリーズは中古市場にも結構な量流通していますが、Tsなんていうマイナーな機種のドータボードを探すのは困難を極めることでしょう。 (自分が中古で買ったときには、幸いドータボード+メモリ4Mが付属していたので、最大積載することができましたが・・・)

とりあえず、この章では、PC-9821Tsというマイナーアップを出来る限りパワーアップして、将来的にはFreeBSDサーバにでもできるといいなあ…的な出来に仕上げていきたいと思います。


物理的な問題の多いパワーアップ

9821Tsというマシンは、その形状から拡張性がそこそこありそうで、意外とないです(汗 現に、分解から組み立てまで1時間近くかかる脅威の構造をしていたりもします(これはまた次の章にて)

しかし「Windows3.1なら」そこそこ使えるまでのCPU能力、とりあえずマシンを開けなくてもいいメモリ増設は評価できます。(このマシンで筐体開けてメモリ増設なんていう方法だったら泣きます(ぉぃ)

・その1「メモリ増設」
メモリ増設です。TsはA-MATEと同じようにドーターボードにメモリを載せて、本体にガチャコンとはめるタイプです。違いは筐体のカバーを開けるか開けないかだけ・・・。

で、そのメモリを載せるドーターボードはPC-9821TS-B01を使います。前述のとおり、中古市場にたくさん出回ってる初代〜中期のA-MATEやFellowのドーターボードとは違い、かなりレアな存在です(多分)

PC-9821TS-B01
拡大(640x480)
メモリがすでに64M増設済みだけど気にしないで(汗

このドーターボードだけで2MB、2つあるSIMMスロットにそれぞれ32MBのJEDIC規格パリティありメモリを増設するだけで、フロッピーディスクモデルでは最大69.6MB、ハードディスクモデルでは71.6MBまで増設することができます。
(NECの公称値はそれぞれ35.6MB/37.6MB、これは当時32MBのSIMMが存在しなかったため)

・その2「ハードディスク交換」
544MBまでの2.5インチ、98ノート用ハードディスクパックが使用できます、エンハンスドIDE非対応。
内蔵IDEはアクセス速度がトロいんで、HDBENCHでもせいぜい速くても2000KB秒が限界です。
(Cバス経由のSCSI-HDDなんてSMIT転送なら4000KB超えるというのに)

AMI WAREのREIを使えば4.3GBまで増設できるらしいですけど、登録が大変なのと(そもそも今やってんすか?)、イロイロと制約が出てくるのでオススメできません(FD起動でHDDが見えなくなるとかです、たとえ2G+2GのFAT16で割っていてもね)

・その3「CPU交換」
CPU交換です。TsにはNECから正式に486DX2までのODPによるパワーアップがサポートされています。ただ、それ以上が困難なんです。iDX4 ODPなどはおそらく物理的に入らないか、ギリギリはいるかの状態で、入ったとしても構造上廃熱が非常に困難です。

Ts背面CPU交換部
拡大(340x340)
すでに486DX2に交換済み

部分的なんでわかりにくいですが、他の機種であらわすと、そのままマシンの下部に交換用CPUソケットがあって、しかも同時に廃熱も兼ねているといった状況でしょうか。

このソケットはソケット1相当なので、当然ながらPentiumODPは使えません(外周ピンをすべて切り落とすか、一段486用スルー下駄を介せば装着可能)。また電圧降下下駄を介してのiDX4 CPUやAMD 5x86を挿しても、元からあるCPUが止まっていないため、動作しません。

元から付いているCPUを黙らせるには、増設用CPUソケットにジャンパが存在すればそこにジャンパを挿す(切りかえる)か、パターンだけ残っていればジャンパを埋める(ハンダで)、それさえない場合は、A11ピンとB14ピンをリード線でつないでショートさせます。
ただ、単にショートさせると、元のCPUを黙らせることになるので、ODPなどがソケットに刺さっていない場合はマシンが立ちあがりません(当然だ)、近くの空きパターンまで引っ張ってジャンパを埋めて切りかえられるようにするとヨシ。

ちなみに、Tsでは以下のように配線してます
拡大(496x430)

じつは、微妙にジャンパを埋める位置をミスって、えらいところにジャンパピンがありますけど、なんとかピンを付けることは可能

もう一つのCPU交換方法は、マシンを直接バラして、元の486SXを剥がして交換してしまう、またはアセットコアのCe2/Cs2用アクセラレータを使って上からCPUを乗っ取ってしまうという方法もあります。ちなみにマシンをバラして確かめたところ、CPUの上部に意外とスペースがあったので、Viper PowerMulti VM-4(iDX4-100MHz)ならつけれそうです。AMD 5x86-133搭載のViper PowerMulti AMCsはCPU取りつけ方向が関係して、フレームに干渉してしまい付けれません(逆だったらよかったんだけど・・・)

まあ、どっちにしろ486DX2-66MHz以上のCPUパワーアップは困難を極めるでしょう(主にパーツの入手難として困難)

ちなみに、CPUのチェックとしてはザルで、電圧問題などをクリアすればインテルだろうがAMDだろうがCyrixだろうが問題無く動作します。なお時期柄ライトスルー動作なんであまり性能の向上は期待できませんが、少なくとも486DX2-66よりは速くなるはずです。
(ライトバック対応の9821As3とCPUBENCHで比較したら、70近い速度の差が出た)

・その4「Cバス拡張」
Tsには2つのCバススロットがあります。Cバス拡張BOXを使って増やすという手もありますが、これも9801USと同様、せっかくのコンパクトや一体型を犠牲にしてしまうので、出来る限り最小の被害(?)で済ませたいものです。

で、自分のオススメは「サウンドボードとSCSIボード」の組み合わせです。この際Windowsマシンとして使うのは全力であきらめて、せっかくVGA表示可能な液晶が付いていることですし、16色のDOSゲーム<ここがポイント、マシンとして使うが良いです。(FM音源搭載したノートは少ないですから、ちょっと(?)大きいけどそれなりに持ち運びできるDOSゲーム機ということで)

SCSIボードはCD-ROMドライブやMOドライブを「たまに」つけるためにあり、普段は外しておけば、それなりの機動力は確保できるでしょう。


486時代のクロックアップ 33MHzを超える!

さて、定番(?)のクロックアップです。なお、この方法をマスターすれば、同じPLL-ICを採用した486マシン(ノートを含む)のクロックアップの方法をマスターしたと同様になります。
(今までさわったPC-98の中では、PC-9821Be/Bs/Bp/Ts/Cx/Cb、PC-9801BX2/BS2/BA2/BX3/BA3がこのPLL-ICを採用している)

★しつこいようですけど、この改造はハンダゴテをマザーボードに直接当てるので、ハンダゴテの扱いに自信の無い人はやらないでください。何らかのミスによりマザーボードを損壊しても当方は一切の責任・苦情などは受け付けませんので。
(まあ、マザーボードまで露出させといて「改造初心者です」なんていうひとはまずいないでしょうが、特に486マシンPC-98の特性を理解して、骨までしゃぶりつくそうな人には無縁の警告です(ぉぃ)

さて、486を搭載した98には、PLL-ICを使ってクロックを生成するタイプと、直接オシレータがクロックを生成しているタイプがあります。今回の改造は前者です。後者はオシレータを交換するだけだから、少しのハンダゴテの技術さえあれば何とかなるでしょう。

で、クロック生成しているPLL-ICは2028DSC-27と書かれたもので、大体CPUからそんなに遠くないところにあるようです。


2028DSC-27 PLL-IC

このPLL-ICの10番ピンを足上げして、ランド(基盤側)に外部オシレータからのクロックを注入してあげるわけですが、これだけじゃアバウトなんで、もう少し突き詰めて紹介していきます。

とりあえず、このPLL-ICのピン配置
11 12 13 14 15 16 17 18 19 20
+---------------------------+
|                           |
 )        2028DSC-27        |
|                           |
+---------------------------+
 1  2  3  4  5  6  7  8  9 10
                       コレ↑
	
んでもって、オシレータのピン配置 (発信器は長方形4本足のタイプです) +5V CLOCK-OUT +--------------+ | TOYOCOM | | TCO-XXX | |● 80.000MHz | +--------------+ NC GND
オシレータは、別の形状もありますが、基本的には同じ配置です・・・ってか、オシレータのピン配置もわからない人はクロックアップなんてモノに手を出すんじゃねぇ(笑)

オシレータの「CLOCK-OUT」ってのを、PLL-ICの足上げした10番ピン、ランドへリード線で引っ張ってハンダ付けします。クロックというのは結構シビアなものなので、出来る限り短い距離で結線するが望ましいです。

ああ、オシレータを付けるユニバーサル基盤だソケットだ等は省略します。説明しても意味が無いので(汗

で、問題は5VとGNDをどっから持ってくるか?ですが、これは機種によって(あと各人の好みによって(笑))変わるんで、テスターで地道に調べてください(まさかテスターを所有してないとか言うんじゃないでしょうね?(ぉぃ))

Tsでの配線参考例
拡大(356x309)

赤い枠で囲ったところが5Vで、オレンジ枠で囲ったところがGNDです。改造前なんで物々しい物体(謎)はまだ乗っていません。(改造に必要なオシレータが遠くに行かないと手に入らないんです、とりあえず買いに行くのが面倒くさいから(笑))

あー、ちなみにクロック線の取りまわしがちょっと面倒になりますが、PLL-ICの上にオシレータの文字が書いてあるほうを下にして両面テープで貼りつけてしまうが良いでしょう(別に基盤に直接両面テープで貼ってもいいんだけどね、ショートに注意)


余談1:Tsの40MHz駆動の可能性
この9821Tsという機体、2月現在まだクロックアップしてないんですが、果たしてバス周りとCPUが40MHzに耐えられるかどうかがまだわかりません。またクロックアップに成功し、40MHzになったとすれば、ほぼ確実に486SXの上にヒートシンクをつけないと熱暴走するでしょう。また486DX2(ODP)を付けて80MHz駆動でもしようなら、あの廃熱の悪いODPソケットで熱暴走ナシで乗り切れるか不安なところです。

余談2:同じPLL-ICを搭載したマシンの33MHz化
クロックアップ番外編です。98シリーズの中には、ベースクロック25MHzで駆動するものがあります(PC-9801BX2/PC-9821BeとノートのPC-9821Ns/Np/Nm/Lt/Ld/Ne3/Es(98Fine))

このあたりは、アクセラレータを乗せられるモデルも多いですが、大体25x3=75MHzないし25x4=100MHzなので、CPU能力的にもメモリアクセス的にも損をしています(もちろん、たいていそれらの機種はベースクロック相応のCPU(iDX4-75とか)を積んでいるので、CPUがベースクロックアップに耐えられない可能性がありますが、放熱さえしっかりしておけば多分大丈夫です)、また運がよければベースクロックを切りかえられるジャンパピンがあるかもしれません。

この番外編では、切り替えジャンパも無い486SX-25MHzマシンを33MHzマシンにクロックアップする手法を説明します。

このクロックアップで必要なものは、ハンダゴテと少量のハンダだけで(必要に応じてハンダ吸い取り関連の物も)、オシレータなどは必要ありません。

手順1:PLL-IC「2028DSC-27」を探す
無ければ普通のオシレータ交換によるクロックアップです。ここでは扱いません

手順2:PLL-ICの14ピンと15ピンをショートさせる
                   +---+ ←14/15ピンをショートさせる
11 12 13 14 15 16 17 18 19 20
+---------------------------+
|                           |
 )        2028DSC-27        |
|                           |
+---------------------------+
 1  2  3  4  5  6  7  8  9 10
	
これだけです。これで33MHz駆動になります。ショート方法はハンダで該当ピンをベタっと固めてしまってもいいですが、それが心配ならば細いリード線で丁寧にハンダ付けするのも良いでしょう。

ただ、この改造が有効なのはデスクトップ機とサブノート(Lt/Ld)だけらしいです。Ns/Npにも同じPLL-ICが乗っているらしいのですが、上記の改造をしても、ベースクロックは25MHzのまま変わらないみたい。クロックを作り出す部品は限られているので、多分他のオシレータがそのあたりは仕切ってるんじゃないかと思うけど。自分はNs/Npとも実機をバラしたことが無いんで、良くわかりませんが・・・。
(PC-9821EsとNe3とNmに関してはクロックアップの可否はわかんねぇ、誰か改造した者はいねがー(謎))

TsにiDX4は載せられるか!?

なんか、順序的にはクロックアップの前のような気がしますけど気にしないことに(ぉ
あと、この記事は「可能性」を示しているだけで、実際にそのとおりに行くという保証はないです(誰かVIPER POWER MULTI VM4くれるなら保証するけど)

Tsには、既に前述のとおり「公式には」486DX2-66MHzまでがCPUのアップグレード範囲です。このCPU性能でも、MS-DOSやWindows3.1では十分ですが・・・。
もっとも、ODPソケットからCPUがはみ出すのを容認すればiDX4や5x86系が(ライトスルーで)動作します(元からささっているCPUを停止させる必要がありますが・・・上記参照)

で、はみ出さないアップグレードです(笑)、サイズからすればiDX4 ODPでもフタにヒートシンクがくっつくという精神衛生上非常に悪い状態でも何とかなるようです。

でも、本命は既に紹介済みのアセットコア VIPER POWER MULTI VM4(iDX4-100)です。当然ながらアセットコア製品は入手困難(笑)、あとQFPの486SXを貼りかえるという手法もあるけど、486SXははがすのがしんどい上にAMD 5x86のQFPタイプを手に入れるのも大変です(それに、このマシンにそれだけの労力をつぎ込む価値があるのか・・・それは98ユーザーの暗黙の了解だが(ぉぃ

まー、モノが入手できてしまえば、あとはCPUにかぶせるだけなので省略(いい加減な・・・でもマザーボードを出すまでが大変なのよ)

この記事はまだ改良の余地があるので、後日ゆたゆたと(謎)かきたしていくとします。

PC-9821のCL-GD5428/5430の解像度を増やす

日本電気の内蔵アクセラレータドライバは他社製品の同チップを搭載したものと比べると、遅い、選べる解像度が少ない、リフレッシュレートが固定など、純正らしい特徴を持っています(笑)

特に初期のアクセラレータはVRAM 2Mを積んでいても640x480/1024x768の2モードで256色、640x480でフルカラーモードしか持ってないため、高解像度で256色の壁紙でも貼ろうならちょくちょく色が化けるということに悩まされます。

しかし、日本電気はDirectX3の発表にあわせ、こっそり800x600モードや64K色モードを追加している場合があります。それを正式サポートしないのは、ロットによって画質がボケボケニジニジになる(特にAp3でその傾向が強い)とか、解像度切り替えで不具合が出たりする可能性があるためだと思われます。ま、そんなわけで「こっそり」なわけですが・・・

この方法は割と他のサイトで紹介されています。
A-MATEr's HomePageとか、第三研究所のVision864搭載機のマシンに対してです。このあたりのマシンは採用されているビデオチップが高速で、なおかつVRAM 2Mのパワーをもてあましているので、そのあたりにカツを入れる目的で行われます(主にA?3とXsで行われる)

それに対して、93年末〜95年中ごろのPC-9821に搭載されているCirrusLogic(以下Cバスロジック(笑))搭載のマシンは、例外無くVRAMが1MBで、なおかつフルカラーモードともなると使い物にならないほどの遅さなので、あえて誰も挑戦しなかったのかもしれません(汗)

そりゃ、より高速なチップを搭載したCバスのグラフィックボードを増設したほうが、少なくとも内蔵Cバスロジックよりは高速ですし、発色や選べる解像度も増加します。でも、ノートPCや液晶卓上機Ts/Es、一体型マシンではそうはいきません。
(Tsは解像度いじってもCバスのグラフィックボード搭載しても結局外部CRTに出力することになるのであんまり意味無いですが)

改造対象機種は
PC-9821Be/Bs/Bp/Bf/Cs2/Ne2/Nd/Np/Ns/Nf/Es/Ts/SV-98model1・2(CL-GD5428)
PC-9821Xe/Cb/Cx/Cf(CL-GD5430)
で主に640x480(16M・256)/1024x768(256)の単純2モードしか持たない機種。
ノートPC(除くNp/Nf?)、Es、Tsは外部CRT出力前提、Cbは640x480のみ(ディスプレイの制限)

手順1:Windows95を入れる(まあコレしないと始まらない(笑)

手順2:DirectX 5/6を入れる。古い雑誌に収録されていることが多いですが、手に入りにくいので、ダウンロードしたほうが良いです。

手順3:WINDOWS\SYSTEMのSYSTEM.INI、WINDOWS\INFのOEMx.INF(xは数字)のバックアップを取る(失敗したときの復旧用)

手順4:SYSTEM.INIとOEMx.INFを書きかえる

SYSTEM.INI
ドライバ名
CL-GD5428内蔵機種→acl.drv
CL-GD5430内蔵機種→aclmm.drv
PC-9801-96(WAB-B3)→aclb.drv

[ドライバ名]
BPP8=ON
BPP16=ON
BPP24=ON
XY640x480=ON
XY800x600=ON
XY1024x768=ON
(ただし、PC-9821CbはXY800x600/XY1024x768は不可)

OEMx.INF
名称
CL-GD5428内蔵機種→NEC5428.AddReg
CL-GD5430内蔵機種→NEC5430.AddReg
CL-GD5430/PC-9821Cb→NEC5430Cb.AddReg
PC-9801-96(WAB-B3)→NEC5428B3.AddReg

[名称] HKR,"MODES\8\640,480"
HKR,"MODES\8\800,600"
HKR,"MODES\8\1024,768"
HKR,"MODES\16\640,480"
HKR,"MODES\16\800,600"
HKR,"MODES\24\640,480"
(ただし、PC-9821Cbは800x600/1024x768指定は不可)

手順5:書き換えたINFファイルを利用してドライバの再インストール

「ディスプレイの詳細」「ディスプレイの変更」のアダプタの種類で「ディスク使用」を選択
「フロッピーディスクからインストール」で配布ファイルのコピー元パスをINFファイルの場所(大体はA:\WINDOWS\INF)、隠しファイル属性で選択ができないので直接入力で対応します。
「PC-9821 GD5428(Cirrus)」なんていう奇妙なドライバ名が出るので、それを選択します。(CL-GD5430搭載機は5428の部分を読みかえてください)
あとはWindows95のディスクを要求されるなり、再起動指令が出されるなりなどの工程を踏んで再起動です。

手順6:確認

「ディスプレイ詳細」にて、800x600や64K色の選択が出来ればひとまず成功です。ロットによっては800x600の64K色で問題が出る場合があるようですが、我が環境にはそうそう試す機会がないので、そういうのにブチあたったら「運が悪かった」で片付けてください(ぉぃ

解像度や色数を増やしたときの弊害:
640x480 256/16M色、1024x768 256色以外では、HDBENCHのDirectDrawがとんでもない値を返します。でもまあこのクサレチップ(笑)にDirectXの性能を期待するのがそもそも間違いなので、問題ないでしょう。

フルカラーが出せるノートやEsでは、64K色モードにすることで、描画速度が若干上がります。Cバスによるグラフィックボードの増設がままらないが、多色モードは使いたいというノートユーザーには使える手かもしれません(映るかどうかは知りませんが)


・ちょっとコアな改造 2MBのメモリ増設(HDD無しモデルのみ)

既に69.6MBもメモリ積んでいるのに、2MBばかし増えてもねぇ(ぉぃ

増設可能な?メモリパターン
拡大(640x480)

とりあえず、この4Mbit(512KB)のメモリチップをどこからか手に入れてこなければなりません。運よけば16Mbit(2MB)のチップが手に入って、8MB構成になるかもしれないけど、信号線の問題とかあるので多分無理。



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